[Journal L’Express de Drummondville] アレックス・ヘンリー・フォスター贖罪的な旅
掲載:L’Express
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彼はドラモンヴィル・バンドYour Favorite Enemiesのリーダーである。
アレックス・ヘンリー・フォスターにとって、日常の喧騒から逃れるために向かったモロッコへの旅は、結果として、数日前にリリースされたばかりのソロアルバム『Windows in the Sky』へのインスピレーションの源となった。既に彼の作品は、Marie-Mai、MuseやImagine Dragonsなどのビッグアーティストを抑え、チャートトップに君臨している。
この予想外のサクセスストーリーの始まりは2年前に遡る。バンドYour Favorite Enemiesの音楽サイクルが終了したと同時に、アレックス・ヘンリー・フォスターはしばらく表舞台から離れる決意をし、バンドの次回作へのインスピレーションを求めて、単身タンジェへ向かった。
「ここ10年間は、バンドとして忙しく過ごしてきた。特に僕らは独立したバンドとしてアルバム制作のあらゆる側面を自分たちで管理してきたから、疲れ切ってしまったんだ。YFEの嵐が過ぎたあと、色々なことから逃げ出して、穏やかな世界に身を置くことができた」とフォスター氏は言う。
徐々に、まず言葉が現れていった。コラボレーションをするにつれて、彼の仲間であるベン・レムリンが、シンガーの書いた詩に合うようなメロディーを作っていった。タンジェにスタジオまで建てたそうだ。
「このアルバムは僕のアイデンティティだ。バンドの他のメンバーたちに僕の物語を背負わせたくなかった。インスピレーションとなったのは父の死であり、それは個人的な心情だ。なんとなくセラピーのような、自分自身のために書いたアルバムっていう感じ。でも時が流れるにつれて、彼らは音楽的に関わりたいと言ってくれたんだ」と、現在バージニア州にて別のプロジェクトに取り組んでいるアレックス・ヘンリー・フォスターは付け加えた。
11月9日、何の前宣伝もなく、8曲入りアルバム『Windows in the Sky』はリリースされた。そして、アルバムはすぐさまケベックチャートのトップに躍り出た。
「このアルバムについては、あまりプロモーションをしなかった。最初にカナダにいるチームのみんなに感謝を伝えるためにも聴いてもらって、そのあと日本へ向かいリスニングパーティーを開催したんだ。こういう風に僕のアルバムを人とシェアすることは、自分自身へのギフトだった」とアレックス氏。「こんな成功は全く予期していなかったよ。そういう考えを持って作ったわけじゃないし。むしろアーティスティックなアプローチをしたんだ。ラジオで流れるような曲でもない。特に14分にまで及ぶ曲はね」
Your Favorite Enemiesのプロジェクトについて
アレックス・ヘンリー・フォスターのソロプロジェクトや、映画のサウンドトラックへのコラボレーションなど様々なプロジェクトに関わらず、YFEは終わりではない。ドラモンヴィルに建つ旧聖シモン教会に拠点を置くバンドの、今後の方向性を必ず加えて欲しいと言われている。
「今はそれぞれが、それぞれに色々なことを試してる。またバンドとして戻って、僕らの感情をシェアするよ。僕らの結束はいつだって消えないんだ。そして、時がくればその全てにおいてワクワクするはずさ」とフォスター氏は締めくくった。
Ghyslain Bergeron
2018年11月27日(金)