休日 - レコードプレス工場プレパーティー

マッカイが亡くなってから、虹を見るたびに彼のことを考えずにはいられない。僕がマッカイの遺灰を家に持ち帰ったときに見た虹が、慰めのサヨナラとして見せくれた”シンボル”だって信じているから。だから、ダムによって作られた”永遠”の美しい虹を見て、とても感動したり、Mikkoと一緒にアルバムに取り組み始めてから感じている驚くべき感覚をマッカイと分かち合えないことを悲しく思った。マッカイは僕の心の中にいるけど、優しくも酷い旅立ちのあと、僕たちが持っていたユニークで直感的な繋がりがとても恋しいんだ。今でも他人にこのことを話すことができないでいるから、マッカイのことを書くのは心が痛むけれど、彼がこの世を去ってから、僕の日々の”旅”にマッカイを想い続けることで、心が温まるのも事実。家に戻りながら、それをMikkoに話したんだ。彼も自分の経験を打ち明けてくれて、とても感動した。それによって、人生が進むにつれて、複雑で混乱するように感じるかもしれないけれど、人生の異なる季節を受け入れることの大切さと、アルバムの意味について話すことができた。

1万5千歩も歩いた散歩で、生と死、希望と悲しみについて、たくさん話したあと、この休日をシリアスなトーンとは少し違う空気にした方が良いんじゃないかと思い、僕らのレコードプレス工場“Drummond Vinyl”を訪れることにした。フィールドトリップほど楽しいものはないだろう?!とてもエキサイティングだったよ。昨年の8月にカラーとデザインを決めて以来、それを実際に目で見ていなかったからね!そして11月からオープンして、既に注文を引き受けていることも考えれば、僕がそこに行くのを誰もが待ちわびていたんだ。そこには素晴らしい達成のお祝いがあった。準備段階から様々な障害や、余儀なくされた技術的な調整を乗り越えて、それでも進み続けてきた決意によって、現実となったヴィジョンの鮮やかな達成だ。Jeff、Miss Isabel、Benと僕にとって、僕ら自身のレコードプレス工場が稼働しているのを見るのは、感動的だった…父親のレコードの”大きな”アートワークを手に持っていた子供の頃から、自分の音楽や他のたくさんのミュージシャンたちの夢をサポートするフィジカルアートフォームに命を吹き込む工場の共同オーナーになったことは、本当に驚くべき気持ちだよ。これを今書いているだけでも、夢みたいでクレイジーなプロジェクトだ。特に、オープンするまで、長い時間がかかったからね。だから、僕らの工場でプレスされた最初のレコードを初めて手にとったとき、2年半かかった絶え間ない日々の仕事が、説明することのできない素晴らしい達成感に変わったよ…
プレス工場についた時、みんなとてもエモーショナルだった。素晴らしい愛のジェスチャーによって迎えられ、カクテルが僕らの到着を待っていたんだ。並々ならない感銘的な経験と一緒にね!レコード製作の手順を教えてもらっただけでなく、自分でレコードを作ってみる招待まで。音楽作りをしている者にとって、これ以上嬉しいことがあるだろうか?!これを破るのは難しいよ。工場のフォークリフトを運転しているとき、キャンディーショップに残された有頂天の子供みたいに見えたMikkoを見て、本当にそう感じたね。この”極端”な産業用機械を駆動する面白い瞬間は、それだけで僕らの休みのない「休日」の価値があった。Mikkoがイギリスに帰る前にもう一度ここに寄りたいと行ったとしても驚かなかったね。僕らは自分たちのディズニーワールドにいるみたいだったんだ。僕の母とその友人が到着するまではね。それで思い出したんだ。あと数時間後にサプライズバースデーパーティーがあるんだったと…特別な食事を準備しないといけなかったんだけど、この時はまだ何にしようか決まってなかった。だから、今やスーパーに駆け込んで、決まっていないメニューに合いそうなものを何でも買ったんだ。そのあと、まだ決まっていなかったドリンクに必要なお酒を買うために酒屋さんに寄った。僕らみんな突然、なんて言ったらいいかな(パニックになった時に叫ぶ言葉)…一つ確かだったことは、「パーティーは2時間後に始まるんじゃなかったっけ?!」と僕が言ったときに、全員が準備に参加したのさ。一般的なリアクションはあまり”全年齢”対象じゃない表現が混ざり合ったものだった…フランス系、イギリス系カナディアンとイギリス系フィンランド人を一瞬で繋ぐ言葉さ。
パーティー!!!

メモ:レコードプレス工場をあとにする前、Mikkoが僕らの心を打つ言葉を発した:「誇りに思わないとだよ。地球上でこんな工場を実際に所有できる個人は数えるほどしかいないって信じられるかい?そして、世界でもほんの数えるほどしかレコードの作り方を知らないんだ。君たちが達成したことを思い切り誇りに思う時間をとるべきだよ。本当に素晴らしい」

それに対するJeffの答え:「本当にそうだね…スーパーに行って料理しながら、噛み締めよう…!」

その言葉にみんな笑って、急いでその場をあとにしたんだ。