今、内なる自己とのつながりのおかげで少し心が整い始めているよ。水とのつながりのおかげで物事がかなり落ち着いてきたんだ。今後のアルバムで掘り下げようと考えていた曲のいくつかを聴き始め、それを全く違った視点から聴くようになった。自分がどれだけ遠くにいたか、どれだけ道を見失っていたかが、分かったんだ。このプロセスの今の時点でそれを認めるのは、普通の人ならイライラするかもしれないけど、僕にとっては全く逆なんだ。なぜなら、僕が探求したいこと、表現したいこと、そして共有したいことがより明確になったから。だからこそ、これまでに達成したことを無駄にしたとは感じない。レコーディング・スプリントで経験した感情の麻痺よりも、これから来たる感情的な苦しみの方がずっと熱心に取り組める気がする。自分の中でなにか特別なものが芽生え始めていると思うんだ。僕にとって、概念を見つけるのがとても苦しかったのなら、それを作品として命を吹き込むことは、特にそれが生きていて、誠実で心からのものであることを知っているとき、言葉では説明できないほどの意味を持っている。そして、一旦生まれると、アートはそのインスピレーションの源を遥かに超えて繁栄し続けるだろう。

物事がはっきり見えてくるのは奇妙な感覚だ。多分、自分の恐れ、エゴ、否定や見せかけによって妨げられていた詳細を見ることができるように、多くの自責の念が必要だからだろう。僕にとっては、マネジメントファミリーのメンバーが訪れ、彼らに聴いてもらうために作り上げた数曲を演奏したときに始まった。僕は何故か心地良くなくて、楽曲の問題点ばかりを説明し続けた。曲に満足していなかったということではなくて、多くの点で僕は恥ずかしかったんだと気づいたんだ。曲が悪かったわけではないよ。そうではなくて、それは僕ではなかったんだ。それは他の誰かが僕の音楽を違うものにしたものだった。Mikkoの作業についてではないよ。僕自身の問題だったんだ。それはパロディーであり、不条理であり、ある種の仮装だった。何故かは分からないけど、僕は「Architect of Time」という曲の僕ら自身のバージョンを彼らに聴かせることに決めた。おそらくこれは僕が書いた中で最も正直な歌詞の一部だ。それは信仰を失うこと、意識的かつ想定された個人的絶望の状態についてのもの。曲が終わった瞬間、それまで無口だったビルが「これこそが君の曲だ、Alex。そして、この曲は君のアルバムのミッション・ステートメント（使命宣言）だ」と言った。ビルは正しかっただけでなく、彼が指摘したことは、まさに「それ」だった。ジェニーとマイケルも同じ方向に進み、それが僕のアルバムであるべきだという重要性を強調し、僕はアーティストであって製品ではないことを思い出させてくれた。そして、ジャクソンは僕に、自分の直感に従い続けるようにと励ました。

だから、最初の作詞セッションに立ち戻って、その時の曲たちを聴いて、Billが言っていたミッション・ステートメントの本質を見ることができたんだ。その曲の中に目的に満ちたノスタルジアを感じた。心を定義する深いダメージを受け入れること。宿命論っぽい受け止め方ではなくてね。また、嘆き悲しむ魂の目の奥にある悲しみについて高いレベルの自意識、完全なる暗闇からなる永遠の夜と、僕らがほとんど希望を失いかけていた最初の朝の光のサインとの間にある通り道に気づくこと。その全てが、歌詞の内容に書かれている。僕はそれを見るだけでなく、まるで聞いたり、見たり、匂いをかいだり、触れたりする感覚が高まっているかのようで、それらは僕が声に出す勇気を持つのを待っていた。今、そうしているようにね。いつも悩ましく思うんだけど、創作において、僕が唯一恐れてきたのは、人に聞かれることだった。自分の声についてでも、歌うことについてでもないよ。本当の自分の心を曝け出すことについて。3週間のプロダクションのあいだにできた魂のない曲たちを聞きかえして、僕が感じたのは、自分を隠すことのみだった。だからこそ、Your Favorite Enemies時代を思い出したんだ。まさに全てがそれについてだったんだよ：光が怖くて、バンドの影に隠れていた。それに気づくのに数年かかって、だから『Windows in the Sky』は、自由を放っているんだ…それは、構造、フォーマット、しきたり、けれど主には、安全を求める心から解放された音だよ。前のスタジオ日記で話したように、長くライフスタイルだったものから離れるのは難しい。自分の道に留まるために、かなり激しく抵抗しなくてはいけない。この曲たちと再び繋がるのは残酷だったよ。だって、その心の葛藤を呼び起こしたから。

今朝、これを書きながら「My Revolution」という未発表曲をリピートして聴いているから、それは更に明らかだ。歌詞の一部はこんな感じさ：