プレッシャーがオン…メトリックの必要なし
夜はすべてがテープループとその熱狂だった。それによって、Mikkoがテープマシンを持つことを強く主張した理由がずいぶんはっきりしたよ。Benの背中が「壊れた」以外に、僕らがこのマシンを手に入れられたことを本当に嬉しく思う。特に、昨夜は参加できて光栄だなって思うくらい素晴らしい時間だったから。この経験によって、創造的な理解が広がり、おそらくアルバムの中に含まれるかもしれない曲の中で、最も正直で繊細で脆い歌詞の一つである曲「Architect Of Time」の深いインスピレーションの文脈が深まったから。この曲の音の中に漂う微調整されたアーティファクトの断片を聞くことによって、その深遠な感情を定義する、より親密で壊れやすいエッセンスを与えてくれたんだ。
バンドとしての曲の形を確かなものにするために1日のほとんどを費やしたとしたなら、この”ループ”のプロセスは、さらに別のレベルだった。特にマシンの較正プロセスは。Mikkoが親切で気遣いができる人なら、このワイルドで無茶なオールドスクールのマシンを手懐けられるようにMikkoに時間を与える必要があるのは皆にとって明らかだった。スタジオのコントロールルームを後にしながら、Jeffは、もしもあの悪魔のようなマシンに対処しなきゃいけないのが自分だったら、4枚のガラス窓の扉からマシン全体を投げ飛ばしていただろう、と言った。みんな吹き出したよ。Jeff以外はね。だから、このテープループを扱うのがJeffじゃなくて、良かったと思う。
全てが”動くように”なったら、試合開始だ。そして、今回はテープループが、僕の絡み合った音楽と、どれだけ完璧に揃っているかを見せるためではなく、本当に、全く残酷なほどに本物だった。それはMikkoとJojoにとって、とても激しい作業であり、次々と楽器部分がライブで演奏されていくのが1時間くらい続いたあと、Jojoは特有の柔らかい控えめな声で、ストレスフルなセッションのあと自分を”まとめる”ために5分欲しいと言った。この頭が吹っ飛ぶようなオペレーションの結果の”成功”と”失敗”の鍵を握っているのが彼女だったんだ。Mikkoが、全く協力したがらないこのマシンの操作をして、スタジオ内のどのチャンネルを繋ぎ、どれを外す必要があるかを指示する役目であれば、Jojoがそのワイヤーを取り扱うデリケートな役目で、それは大変なストレスだったのは明らかだ。
なぜこのことを話しているかというと、それはこのチームメンバーがどれだけ素晴らしいか称賛の気持ちを表現したいから。Mikkoの確実性は感銘的だったし、Jojoが極度の緊張を経験したあとの自分の立て直し方も驚くべきほどに素晴らしかった。自分の心と頭が”均衡”を保っていないと、あれほど自分に正直にはなれないはずだ。そして、その気持ちを他人に打ち明けることも。僕のパニックアタックを彼女くらい健康的な方法で対処できたらいいのにって思った。彼女はすぐにスタジオのコントロールルームに笑顔で、穏やかな雰囲気で戻ってきた。いつものJojoだ。僕らの最も重要な季節の本質にポジティブな力を与え、技術的な知識以上のものを与えてくれている人。僕らにとって、とても特徴的な瞬間に、この2人がいてくれることを本当に恵みに思うよ。
ワイルドなマシンを手懐けるMikko&Jojo
マシンの無鉄砲な精神を取り除くMikko&Ben