エディション13
進んでいく時間、存在し続ける夢
親愛なる友人、そして愛する人たちへ
みんなが元気にしていると良いな。徐々に戻ってきている新しい喜びを受け取って、このパンデミックの悪夢が終わりに近づいているのかもしれないと感じられていたら嬉しい。まだ終わっていないけれど、どんなに小さな歓声も今では信じられないくらいの宝になる。どんな形であろうと人との繋がりは大切な贈り物だ。
正直、今年は時間の流れをあまり実感できていないよ。今年の5月末に、僕が住むヴァージニア州のブルーリッジ・マウンテンの静けさを離れて、ニューヨークで僕が最も尊敬するアーティストの1人であるリー・ラナルドに会った時に初めて、時間の経過がどれだけ早いかを実感したんだ。2月に『Standing Under Bright Lights』のリリースを発表してから、本当にあっという間だった。リリース発表後の数ヶ月で体験したことは、その日々を特徴づけたのと同じくらい、今でも僕の中で素晴らしく息づいているよ。色々なかたちで開花する奇跡のように、明るい心が溢れ続けている。だからこそ、コレクターLP「The Son of Hannah」がリリースされ、モントリオール国際ジャズフェスティバルに関連する最後のインタビューを完了して一区切りついた今、みんなに僕個人の近況や、いくつか進行中のプロジェクトについて知らせたいと思ったんだ。
『Windows in the Sky』の最初のリリースから、タンジェに数年間1人で住んだあと公の場に戻るときに見つけた心の平穏、ここ10年ほどツアーをしてきたにも関わらず、最近のツアーで初めて感じたポジティブで満たされた感覚まで、何か形あるものを築いて、それに自分を守ってもらおうと必死になるのではなく、目に見えないものに触れたいという望みに基づいて、新しいことを始めるだけでなく、これまで知っていたもの全て(または知っていると思っていたもの全て)を再定義するために、自分の直感やヴィジョンに従うチャンスを掴むという変化を含んだエッセンスについて…ここ3年間どのステップも、信じられないくらい難しく、けれど解放的であり、ある意味での復活であり、感情のデトックスだったんだ。
実際、どんどんクリアになっていったから、パンデミック直前に開催したTrail Of Deadとのツアー“A Slow Pace of Peace to Come”では、すべてが全く違っていたよ。まるで、毎晩毎晩、僕の目に映るように、僕の心が癒されるように、奇跡が花開いているかのようだった。でも、のちに『Standing Under Bright Lights』となるプロジェクトに浸るようになってから、過去に経験したのと全く同じ蔑みを経験するのを嫌悪することなく、人生の新しい創作の季節に完全にコミットすることができた。
『Standing Under Bright Lights』は、発見と再発見に満ちた素晴らしい旅だったんだ。そして、僕の人生を変えた瞬間を再び思い出して、色々と考えを巡らせられたのは、とても感動的だった。あのコンサートに自分がどれだけ影響を受けたか、実際、覚えていなくて。けど、君に話したり、たくさんのメディアを通して話す機会があったことで、それが自分にとって重要な心の高揚だと気付いたんだ。個人としても、アーティストとしても。数名の人たちには、レターやメールやメッセージで書いたように、あの夜は深く解放できた瞬間だった。長い間、ずっと心に閉まってきた色々なスティグマから、Your Favorite Enemiesのリードシンガーとして12年間、背負い続けた深い傷、共に生きることを学んだ感情的、精神的な疑いまで…
そのユニークな解放は、とても鮮やかなものだったからこそ、ジャッジされることへの恐れや拒絶されることへの恐れを手放して自分をさらけ出そうと決意でき、どんなフィルターもなしに分かち合い、価値のある存在として自分をさらけ出す機会を迎え入れようと決めることができたんだ。僕は学んでいるし、少なくとも、それに関して以前よりもチャンスを掴もうとしてる。人にありのままの僕を知ってもらうため、ずっとなりたかった自分へと開花するため、たとえ本当の自分と向き合うのが、どれだけ悩ましくてもね。明るい光の下に立つのが感動的であるのと同じくらい、人に見られるというのは恐ろしいことでもある。たとえ、その目が自分を深く愛して、気にかけてくれている人々の優しくて思いやりに満ちた目だったとしても。いつしか信じなくなったものを、受け取るのは、そう簡単なことじゃない。そして、自分で認めたくないほどに失敗してしまったとしても、毎日が再びトライする新しい機会なんだ。自分の成長や変化を妨げるのは失敗じゃない。そこに誰も近づけさせないまま、変われるとフリをすることだよ。
だから、夏の時期を次のチャプターへの移行時期のように考えている。そのために、僕は今、自伝的な本を書いていて、2018年からリー・ラナルドとの対談までを個人的な視点でカバーしてるんだ。本の制作は、僕にとって大事なプロジェクトで、新しいアルバムと一緒に出したいと考えてるよ。リリース日はまだ決まっていないけれど、じっくりと時間を取りたいと思っているし、僕にとって全てが始まった場所であるタンジェで、夏の最後には、著書のドラフトだけでも完成させたいと思ってる。だから、今年の秋頃に抜粋か何か、きっとシェアできると思うな。僕が今まさにプロダクションに取り組んでいる様々なプロジェクトの中で、それがSFCC The Clubの新しい特典パッケージだろうと、またはYour Favorite Enemiesの重要なマイルストーンのお祝いだろうと、今後、数ヶ月は控えめに言っても、かなりワクワクするはずさ!
でも、その前に、タンジェと言えば、僕はJeff&Miss Isabelと一緒にモロッコへ向かいながら、すごくワクワクしているんだ。数日間滞在して、5年越しの夢の最後の詳細をセットアップしてくるよ。すべてが整ったら、僕ら全員にとって、近い将来、とても大きな意味を持つんだ!だから、正式に発表できるようになるまで、注目していてね!
親愛なる友人たちや、愛する人たち、どうか安全にね。いつだって、君と交流できるのは素晴らしい恵だよ。僕らの会話に寛容にも参加してくれるだけでなく、僕の創作の冒険に対して、とても熱心にサポートしてくれてる。でも、それだけでなく、僕は君たちひとりひとりに本当に感謝しているし、どんどん広く深くなっていく友情を、それがどんな形になろうとも大切にしたいと思っているんだ。君たちの誰もが僕にとって大切な贈り物であり、直筆のレターを書いたり(読めないことで有名だけど!)、一言メッセージを送ったりして1日を始められることを、光栄に思っているよ。ただ笑顔を交わしたり、または難しい時期に直面している時に話ができる友人になったりね。君は家族の一員だ。だから、君たちみんなと近い関係が築けて幸運に思ってる。そして、だからこそ今後の予定なんかを、なかなか秘密にしておけないのさ!
たくさんの愛を込めて
君の友人であり兄弟,
– Alex
PS: まだ僕のInstagramをフォローしていなかったら、今がそうする完璧なときだと言っておくね…! 😉