Da Music – Alex Henry Foster – 氾濫

掲載:Da Music

原文はこちらから

Trix, 2022年6月15日

知らないものは、愛せない。というわけで、元Your Favorite Enemiesのフロントマンであり、ソロとしても、しばらくツアーをしているカナダ人のAlex Henry Fosterの魅力に迫ってみようではないか。彼はTrixでのコンサートでスキルを披露した。

ポストロック界隈にあまり詳しくない素人の私たちは、この夜の瞬間を捉えるために駆り出された。サポートアクトはSef Lemelinであり、彼はのちにAlex Henry Fosterのバンドにも混ざるが、20分ほどのウォームアップセットを演奏した。すぐさま、この夜の楽曲の長さがどんなものであるか想像がついた。Lemelinは、軽やかなシンセから曲を始め、やがてゆっくりと皆既月食のように深みある音が覆っていく。オーディエンスは、完全に引きつけられ、メインのプログラムへの準備万端だ。

セットリストは全6曲。しかし、各局が15分ほどの長さで、その夜全体に広がっていた。Alex Henry Fosterは、そのようにして人々の心を魅了したのだ。夜通し、音楽に完全に心を奪われ、身を任すことができた。バンドはオーディエンスと一緒に演奏するだけでなく、お互いのためにも演奏していた。Alex Henry Fosterは、もちろん、目を引くものがあった。力強い声に、深みある歌詞、タイトなギターとチェロの音。オーディエンスは完全に引き込まれていた。

本当に文字通り!「Summertime Departures」では、オーディエンスの中にいた人にフォスターのギターが渡され、ステージへと招かれた。幸運なことに、そのパートは複雑なリフではなかった。そして曲の最後には、そのギターでシンバルを叩くパフォーマンスもあったのだ。あのファンは、この夜のことを忘れはしないだろう。

その次に人気楽曲「The Hunter」を演奏し、その夜の最後の曲はフォスターの亡き父へと捧げられた。「Shadows Of Our Evening Tides」は、彼の父だけでなく、最近、大切な人を失くしたファンの1人にも捧げられた。素晴らしい夜のエモーショナルな締めくくり。あの場にいた人たちが、このコンサートを忘れることはないだろう。

GUIDO MARREE
2022年6月18日

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