歌いたいかい、Alex?柔らかくね…
夜はMikkoが「Architect Of Time」のヴォーカルトラックをレコーディングしたいかと尋ねてくれたから、「もちろんだよ、やろう」とすぐに返事をした。スタジオに座っていた残りのメンバーたちがコントロールルームを出ようとしたけど、みんなにもそこにいて欲しいと話した。だって「おっ、Alexがヴォーカルトラックをレコーディングするから、一人にさせてあげなきゃ。じゃないと、パニックになるからね」っていうような習慣を作りたくなかったから。そうじゃなくて、部屋に誰がいるか、いないかに関係なく、自分のパートをレコーディングしている他のみんなと同じように、僕も自由になりたかったんだ。これは僕らみんなのプロセスで、以前話した”スタジオ日記”の中で説明したような理由において、この瞬間が素晴らしくシンボリックだったのなら、これから待ち受けることへのトーンを敷く、素晴らしい機会でもあった。過去のスティグマから自由になりたいなら、こうする他に道はない…特に、MikkoやJojoと一緒にね。というのも、これまでずっとBenと一緒に曲を作ってきたから、ヴォーカルに僕が望むものや、求めているものをベースにして、あとはBenが対処してくれるっていう安心感があったんだ。信頼は僕にとって長い旅なんだよ…特に自分を信じることにおいてはね。
信頼の概念はとても素早く形になった。というのも、僕が最初にヴォーカルに思い描いていたものは、Mikkoが思い描いたものよりも、よりダイレクトだったから。感情の解釈に良いも悪いもないけど、この曲を書いたとき、自分がとても対立的だったのを覚えている。だから、”真っ向から”立ち向かう感じではない態度で歌うことは、歌詞本来の本質を支えていない。だけど、そうすることによって、曲が独自の”実体”にもなれる。Your Favorite Enemiesのシンガーとして何度もそうやったように、僕の”恐れ”からくる感情によって、その言葉を発するのではなくて、その言葉がそのままを伝えられるように…