Talking Heads

“認めたくないけど好きな曲…”パート2

ここ2週間“認めたくないけど好きな曲…”というテーマで、僕のウィークリー Spotify プレイリストにたくさんの曲とストーリーを受け取ったよ。面白いものから、美しく深いものまで。長年の友人から受け取った曲もあるし、タグ付けされたくない人たち、僕がシェアするストーリーについてもっと詳しく知りたい人たち、クールじゃない、一般的な曲しか聴かないっていう人、Spotifyにいないアーティストを送ってくれた人などなど。僕としては、どんな人も大歓迎だ。けど、どれだけクールか、クールじゃないかとか、どれだけアンダーグラウンドかどうか、どれだけ実験的音楽かどうかに関わらず…一番大事なのは、その曲に君がどれだけ心を動かされたか。

このプレイリストは、僕がどの曲をクールに思うか、思わないか、についてじゃない。そうだったら、すごくつまらないよ。それに、10、15、20曲を集めた30分のフィードバックと音の悪いレコーディングのプレイリストを誰が聴きたいと思う?そこまで多くないと思うな…!僕のバンド仲間は毎回スタジオの横を通るたびに:”アレックス、君のフィードバック・セラピーが終わったら呼んで。そうしたら君に混ざるよ…”ってね。だから、改めて、曲をシェアするのは誰でも歓迎だよ 😉

世界中から曲の提案を受け取ることは、音楽が様々な感情を表現できるユニークで素晴らしいものであり、僕の人生で出会うことすらしなかったかもしれない様々な人たちと交流をさせてくれるパワーがあるっていう揺るぎない証なんだ。だから、というわけで、“認めたくないけど好きな曲…”パート2がこれだよ。

Week 8
アーティスト:Talking Heads

今週はプレイリストの曲を集めるのが、いつもより少し難しかったんだ。理由はいつもより音楽に注意を払っていなかったから。だから少し気分が落ちていたのかも…そして、3月は僕と他の @YFE メンバーにとって忙しい月だし。だから、フィーチャーしたいバンドについて躊躇していて、自分が何をシェアするべきか意識しはじめた。(そう、クールに見られたいって思う心さ!)それから、締め切りに遅れて、ぼくの文章を翻訳してもらうために送って(そうだよ、実際の人に訳してもらってるんだ。機械じゃなくてね!)…今日、これを書いている月曜日の午後に、ようやく自然とシェアしたいものが見えてきた。Epixでイギー・ポップのドキュメンタリー“Punk”の最初のエピソードを見たあとにね。でも、ごめんよ、イギー。今回シェアするのはザ・ストゥージズでもラモーンズでもないや!

実は、”パンク”とは何かというヴィジョンにおいて、僕は自分と同じ考えを持つ人にあまり会ったことがない。それは、数年前Your Favorite Enemiesの“Shadows of Dreams to Come”ツアー中、あるプロモーターとした会話から、よく分かると思う。

プロモーター:“じゃあ、アレックス…君にとってパンクとは何だい?セックス・ピストルズ、ザ・クラッシュ、ラモーンズ…?”
アレックス:“…トーキング・ヘッズ”
プロモーター: “あはははははは…”
アレックス: “いや、でも本当に…”
プロモーター:“あははははは!!オーケー、アレックス…真面目に!”
アレックス:“トーキング・ヘッズ”
プロモーター:“….”
アレックス:“パンクってのは、トレンドかどうかに関わらず自分の好きなことをするってことじゃないのか?”
プロモーター:“トーキング・ヘッズはパンクじゃないだろう”
アレックス:“ラモーンズ, ピストルズ, ザ・クラッシュはそのあと…トーキング・ヘッズはトレンドを追っていなかった。ただ自分自身でいただけだ。あとに続くコピーじゃなかった、そうだろう?”
プロモーター:“君の言うことは分かる…でもトーキング・ヘッズは違うよ…!”
アレックス:“僕としては、モーツァルト、ルター、ダヴィンチ、ダリ、ヘミングウェイ、キャッシュ、バロウズ、パブリック・エネミー… みんなパンクだ”
プロモーター:“デヴィッド・バーンは違うだろう…奴は変人だ”
アレックス:“同意できなくて悪いけど、でもデヴィッド・バーンは僕にとってパンクだよ”
プロモーター:“分かったよ、じゃあ今夜君のパンクが何か見せてもらおう…”

それがポジティブだったのか、それとも僕が間違っていることを証明する方法だったのか分からない…その時、もうすでに混乱気味だったから。まぁとにかく…それでライブをやったんだ。 Your Favorite Enemies のライブを見たことがある人は、僕らが瞬間を最大限生きるって知ってると思う。YFEのライブをまだ見たことがない人は、瞬間を最大限生きるという君自身のヴィジョンによって、素晴らしいとも、悲惨だとも思うかもしれない。というわけで、あの夜ライブをして、最後にステージ上のドラムキットを解体して、観客のフロアに全部持っていったんだ。ドラムキットの一つ一つをフロアにいたステージマネジャーに投げ渡して、彼がフロアにドラムをセットアップしていた。その時に、ライブ中すごく夢中になっていた男が、手伝うからベースドラムを自分に投げてくれって言ってきた。少し躊躇したけど、楽しもうじゃないか?そうだろ?だから、「準備はいいか?」って叫んだ。彼も「おぅ、イエス!投げてくれ!」と言ったんだ。でもそれは、”ちょっと待って、後ろにいた友達に俺のビールを持っててもらって、携帯も渡すから、これから起こることを彼に撮影してもらうんだ。それとカメラでよく映るように髪の毛もセットしなきゃ”っていう意味だったらしい。数秒後、ベースドラムはこの可哀想な彼の顔に直撃した。3, 4, 5秒後(それよりも長く感じたけど)に、彼は生き返った。鼻を怪我しながらも…彼は“YEAHHHHH! ROCK ON!”と叫んだ。大丈夫か尋ねたよ。それでも彼は“YEAHHHHHH! ROCK ON!”と血まみれになった顔で叫び続けたから、僕らもフロアで演奏を続けたんだ…

そのあとで、グッズ販売所に彼は現れ、血がついたTシャツにサインをくれと言ってきた。だから、もちろん僕はサインをしただけでなく、ごめんねの意味でYFEのTシャツもあげたんだ。彼は「あんた変な人っぽいけど、超イギー・ポップ的なサイコだぜ!それこそパンクロックだ!」と言った。僕は何も言わず、ただ笑顔でいたよ…ちょっとだけね! 😉

“YEAHHHHH! ROCK ON!”

PS:別に大事には至らず、僕らは今でも友達だ。プロモーターに関しては、僕のことを嫌ってる(笑)でも彼はバンドの忠実なサポーターでもあり、僕のAHFを彼の”パンク”ライブハウスで演奏して欲しいと思ってるみたいだから、きっと戻るべきだね…!

*プレイリストは毎週更新されるので、このブログで紹介されている楽曲がリストに表示されない場合もございます。

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