バンド - ”ファイト”ナイト - パート1

アレックス・ヘンリー・“ザビエル”・フォスター VS ベン・“ウルヴァリン”・レムリン

とても意味深いプロジェクトのために、近しい友人たちとコラボレーションするとき、常にどこかに緊張感が漂う。プロジェクトを自らが体験しないといけないとき、それは特にそうだ。そして、そのためには、個人的にも、グループとしても、完全に解放しなければいけない。それに加え、僕らは6人の全く異なるタイプの人間のクリエイティブな旅だ。みんなとても才能に溢れ、アートへの独自の見解を持ち、曲への個人的なヴィジョンを持っている。上手くいかないなんてこと、あるはずないだろう?まぁ、彼らのリーダーが疲れ果て、彼の親友である長年のコラボレーターも疲労困憊していて、2人とも時間内に終わらせないといけないというプレッシャーと、速いペースで展開されていくプロセス、そしてアルバムを自分のものにするために、過剰なほどにやるべきことがあるっていうときはどうだろうか?しかも、それと同時に他の事業にも献身しないといけないんだ。これは最も明らかな詳細でしかないよ。そして、もし誰も文句を言わず、みんなが深くやる気に満ちているなら、あらゆる小さな発火素材のコンビネーションが、ピンク色にキラキラ光った”バービーカップケーキ”を真っ黒焦げの”爆発するオッペンハイマーケーキ”に一瞬で変えてしまうこともある。でも、あらゆる予想に反して、その避けられない事態が勃発するのに2ヶ月もの時間がかかったんだ…ファイトナイト。
この夜に僕らが経験したナンセンスへの予感は全くなかった。その反対に、僕らはポジティブで励みとなる会話をみんなでした日だったんだ。1万歩のステップを歩いているときに冗談を言い合って、笑っていた。ある一つの話題が他のより少し激しかったけれどね。僕の健康と今後のプロダクションスケジュールについてだよ。みんなからスローダウンしろと言われたんだ。自分のリズムを掴み、いつものGO GO GOっていう勢いじゃなくて、体の言うことを聞けと。次から次へと進んでいきたい熱い心と遅すぎる体の回復のバランスを掴むのが今でも難しいんだって説明した。Jeffは、ペースを決めるのは僕自身であると言い続け、だからこそ他の誰でもなく、自分のペースについていくべきだと言った。よりグラフィックな表現をするBenは、僕は死際から戻ってきたのだから、2度目の人生のチャンスを楽しんで生きないといけないと思い出させてくれた。それはポジティブだった。僕は自分のストレス、恐れ、不安について打ち明けた。

Benは:「Alex Henry、君が友人たちに雄弁に表している精神的混乱は、手術後に自分の体をコントロールできないというスティグマが生んだ製品なんだ。俺は心理学者じゃないけど、今の君の態度や行動を見ていると、ポスト・トラウマ的な障害による感情的な混乱に向き合っているからこそ、現時点の機会を失うことへの恐れがきっかけとなり、それゆえに愛する人たちや気にかけてくれる人たちをガッカリさせるのが怖いんだろう」と言った。

これも普通だ。まぁ、よりもっと(なんて言うのかな?)馴染み深い言葉だったよ。(なんて説明したら良いかな?)アカデミックではない言葉でね。とにかく、彼は正しかったんだ。Jeffに関しても同じ。彼もずっと:「君が一声言えば良いんだ。それだけだよ。そしたら、みんなが君をサポートする」ほらね。全てがとてもポジティブで励みとなるものだったんだ…それと笑いもね。
夜は2つのパートに別れた。最初のパートは、各メンバーそれぞれに散って「Burning The Bridges」に取り組んでいた。僕は何かが欠けていると感じ、本来の僕らからかけ離れていると思ったんだ。これはMikkoが到着したとき、すぐに取り組み始めたもの。Upper Roomのライブリハーサルスペースで、残りのバンドと一緒に、1年ぶりに初めて歌ったものだ。その曲に自分を解放したときの感覚が好きだったとしても、今、より”解凍”した状態で全体に再び取り組んでみたらどうだろうかと思ったんだ。StephanieともうすぐリリースするプロジェクトのレコードとCDのヴィジュアルに取り組みながら、そう考えていた。言うまでもなく、僕らはかなり異なるアーティスティックの雰囲気に浸っていた。僕はそうするのが好きなんだ。パラレルなクリエイティブ・プロセスにいながら、同じペースで進んでいた。僕は特にStephanieを誇りに思ったよ。解読しづらい僕の言語を読み取って、僕が求めていた深みあるエッセンスのカラーを見事に捉えてくれた。
2つ目のパートは、あまり素晴らしいものではなかった。少なくとも、始まりは本当に悲惨だった。残りのバンドメンバーたちがレコーディングしたものを聴くために、スタジオに合流したとき、なぜかは分からないけど、耳に入ってくるもの全てが嫌いだったんだ。それを説明した僕の表現が、あまりにも激しすぎた。それがBenの熱いリアクションを引き起こしたんだ。エスカレートした口論は、僕が立ち上がってスタジオを出ていくまでに発展した。けど、その途中でつまづいて転びそうになったんだ。Benがペダルボードに転びそうになった僕をキャッチしないといけないくらいだった。コーヒーをそこら中にこぼして、こんなことを言い放ったんだ:「僕の意見を聞きたがるくせに、聞く耳を持たないか、反発するじゃないか」全く大人気ない反応だよね。だから、僕はその場を去ったんだ。何が起きたのか知りたかったJeffがついてきた。というのも、僕のリアクションが僕らしくなかったからだ。Benが現れたとき、自分でも何が起きたのか説明しようとしているときだった。Benはこの状況をそのままにしておくのが嫌だったんだ。だから、お互いの視点を説明しあった。そもそものきっかけはバカバカしいことだったよ。僕は疲れが溜まっていて、自分のリアクションが完全に行き過ぎたもので、無礼だったことを謝った。急かされているように感じ、それは僕が創っていた方法ではないと。そして、僕が言っていたのは心と魂についてではなく、曲の時間とか構成についてだと伝えたんだ。自分は正気ではなかったと。Your Favorite Enemies時代のように囚われたように感じたくないんだ、ということも。
コーラス部分のギターパートが嫌いだったというだけではなく、スピリチュアルでアーティスティックな剥奪についてだったのは明らかだった。Benも自分がとても疲れていたことと、素早くやらないといけないという異常なプレッシャーを感じていたことを話した。僕らは最後には笑っていたよ。特に、僕が無礼にもスタジオを出ようとしたことについてね。銀行泥棒したのに、逃げるための車のキーをカウンターに忘れてきた奴みたいな気持ちだったと言って、更に笑ったよ。自分の最高を相手に届けたいという共通の望みを見逃していたことをお互いに謝った。僕らはハグをして、また更に笑ったよ。そのあとも、このナンセンスをテキストメッセージで送り合って、全てはスタジオ日記のネタのための劇だったというフリをした。この幸せは売り物ではないよ ー たとえ僕の日記が無料で全て読めるとしてもね。Benはそのあとも僕の日記に加えるためのネタを送ってきた。自分は音楽の歴史で知られることのないベストなギターパート(いや、ベストじゃなかった)を野蛮な言葉で攻撃された犠牲者だとか。僕が彼の使っているギターを全部没収すると脅したとか(そんなわけない。誰が弾けるっていうんだ?僕はキレてたけど、クレイジーじゃないよ)マネジャーに電話してBenの対処を考えるとか(彼らの休暇中に、ギターパートのためだけに電話するなんてあり得ないね)。それに対抗するために自分も日記を始めるとか、自分の名前を誤解させるように使ったことを訴えるとか。何時間も遊んで笑ったよ…面白過ぎてここに書けないものもある。

僕らは翌朝会ったときもまだ笑ってたんだ。そして、その悲惨だったギターパートを片付けるためにスタジオに戻った。Benと僕は結局、この”議論”を醸し出したギターパートは、僕らの友情を壊すSefの企みで、Sefがバンドとそのクリエイティブプロセスを奪おうとしてるんだってことにした。まぁ、冗談は抜きにして、Benと僕が、こうやって自分を表現できたことに感動した。けど、何よりも、僕らの友情がどれだけ大切か、また自分が感じることをコミュニケートし続けることがどれだけ大事か、そしてそれが正しいかは別として、お互いが意見を言うことを許すことが大切だと確認しあった。お互いの間に距離を生むことによって、ストレスや疲労するのを避けるためにね。それは、お互いへの愛情へと戻るんだ。ウルヴァリンに対するプロフェッサー・ザビエルみたいに。セサミストリートのバートとアーニー、スーパーマリオのマリオとルイージ、ネモとドリー、シュレックとドンキー、『パルプ・フィクション』のジュールズとヴィンセント、トイストーリーのウッディとバズ、映画『ツインズ』のアーノルドとダニーのように…僕の言いたいこと分かるよね?素晴らしい友人のデュオ!(このデュオでどっちがどっちかは言わなくても分かるよね?)
Oh, before I forget, “Burning the Bridges” now sounds amazing. Sometimes, it takes a humble genius to figure out what is wrong in a song. Ben feels exactly the same way as me. See… we’re already on the same page on this one 😉