ダイビングスーツを着ろ…

朝はあっという間に過ぎていった。この時間は、僕が前の日に体験したことを”スタジオ日記”に綴る時間であり、Jeff&Isabelとミーティングをする時間でもある。”ダディを起こそう”っていうリベンジモードでとっても朝早くに起きたレナードに感謝だよ。僕は朝6時半にオフィスにいた。どうせあまり眠れないから、この時点でのレナードの勝利は半分ってとこ。少なくとも、夜明けに集中させてくれるレナードに感謝してる。今朝は、昨日よりも心が穏やかだった。長いこと、自分自身に与えてきたプレッシャーと戦いながら、何もかもを達成しないといけないっていうストレスを少しずつ手放し始めているから。だから、今日という日を少し明るい視点で見ることができるし、何が起こるかなってワクワクすることができる。僕の健康が二の次だとか、叔父さんの遺骨探しが悩ましくないわけじゃないけど、アルバムを本来の形にするために、それを優先する必要があると理解してるんだ。そのために、自分が考えること、感じることや恐れることを越えて、アルバムが伝えたいものへと繋がる意思を持つ必要がある。それは、僕にとって小さなステップではないんだ。
曲のスピリチュアルな側面について僕が書いていることが、多くの人にとって、悩ましいコンセプトかもしれないことは分かってる。僕が方程式から離れなきゃいけないと言い続けたとして、それが正直で本物になれるだろうか?筋が通らない…そうだよ、軽く受け取るとき、それは全く意味をなさない。曲に自らの実体を定義させると僕が言うとき、それは、より”曲”に手動を握らせ、僕らの疑いをより少なくすること。だって、僕は曲の誠実さや正直さについて、心配の沼にハマって、コントロールしたくなるから。そこは”安全”が存在し、よく知った旅の道を再び歩き、ハッピーアクシデントから僕を遠ざけ、または新しい不思議の発見から遠ざけてしまうんだ。危険よりも安全となる。けれど、最も恐ろしく見えるものや、危険なエリアを探究することによって、僕らの望む目に見えない精神をアンロックする無意識にアクセスできると信じている。そして、一度そうしたら、そこに頼れる地図はない。それこそが、僕がよく言っている神聖な場所だよ…ほらね、意味が通るだろう?!

だからこそ、しばらくしたあとに、曲を聴き直すのが好きなんだ。そして、今回の場合は、Mikkoが到着してすぐにレコーディングしたもの。外から来た人が中を覗きながら、僕の言っていることを理解しようとするのは難しいことだ。というか、きっと理解できない。だから、翌日に録った曲が、そのエッセンスを捉えるなんて無理だ…いや、チャレンジだと言うべきかな。いや、無理だね。不可能だ。だから、掘り下げ続けることは、僕にとって大事なプロセスなんだ。それをより良いものにしようって言うんじゃない。僕が何も見逃していないか確認するためだよ。それは、もしかしtら曲全体を変えるものになるかもしれない。または、メインのカラーを際立たせるための色合いの断片、曲の本質に重要な鍵となってくる詳細、アルバム全体により深い目的を持たせる閃きかもしれない…改めて、それを見つけるのは、そこに飛び込み続けること。まさにオールドスクールな海のダイバーになる感じ。少ない酸素を背負って、何回か減圧をし、広大な海を泳ぐ。初めてや2回目のダイブで宝物を見つけられるくらい、君はラッキーかもしれない。でも、それは探究じゃないだろう?だから、ジャック=イヴ・クストー並みの勇気と決意を持たないといけない。だって、それは生涯続くコミットメントであり、容赦無く何度も何度もやることだから…特に、自分の見つけたものが、自分の求めていたものではないかもしれないし、または対処するのが難しいものかもしれないし、またはそこにはないものかもしれないから。だから、何度も何度も何度もやって…やがて、毎回ダイブして戻ってくるたびに、自分が変わっていっていることに気づき、だからこそ、また次のダイブが楽しみになるのさ…
メモ:”朝6時に目覚めるミスター・レナード”が、ほとんどの時間をUpper Roomスタジオ内の全く同じ場所に居続けたことは、驚きじゃないよね。レナードは、ジャック=イヴ・クストーっていうよりも、レオ・クシェ=ドドって感じ。それだけ彼が深く夢を見ていてもね!